北海道のナミダタケ被害と木材腐朽菌   

ナミダタケと他の腐朽菌の鑑定から駆除までやる唯一の会社です。

 昭和53年頃より数年間北海道内で、ナミダタケが新築間もない木造住宅を襲い大きな社会問題になりました。社名のプリザーブは木材保存の意味ですが、会社創立のきっかけはナミダタケ被害の撲滅と原因究明です。原因は未熟な断熱工法と不充分な防腐処理でした。ナミダタケは欧州の腐れ被害を代表する木材腐朽菌です。我が国では北海道から東北の寒冷地で比較的多い家屋の腐れ原因菌です。最近は我社の新築時予防工事の普及、通気層工法の採用や乾燥木材使用などでめっきりと被害が減少してきました。しかし、建築後年数が経過すると雨仕舞不良からワタグサレタケやイドタケなどの腐朽被害やシロアリ被害の危険性が出てきます。
                3年に一度腐れ落ちる床
      ナミダタケを甘く見た無知な大工と消毒業者の施工例。
 
 高年齢者の一人住まいがナミダタケに襲われた。殺菌消毒後に床を張替え、おまけに壁にグラスウール断熱と床下に防湿フイルムを敷いている。
 結果は壁内結露が防湿フイルム上に貯まって、ますます悪化。不用意な新木材が新たな餌を与えたことになった。
 事前検査と適切な切除、防腐処置は絶対に必要です。
 被害材表面に薬剤を塗布したぐらいでは殆ど効き目がありません。

補強した新材が被害。
新しく餌をやったようなもの。
北海道を代表する木材腐朽菌について解説します。
ナミダタケ
腐朽力が極めて強く、木材の繊維質を分解して水を排出するため、あたかも被害部分涙を流しているように見えるために、このように呼ばれている。北海道では最も警戒すべき腐朽菌です。
その他の腐朽菌 比較的木材含水率が高くなると発生する腐朽菌です。
加圧注入防腐土台のナミダタケ被害


仕口やほぞ穴から菌が侵入して、土台の内部が腐れた例。
イドタケ


胞子がコーヒー色してるがこの様に子実体を見る機会は、殆どありません。古い菌糸束が黒くなるのが特徴。
ナミダタケの子実体


胞子の色はコーヒー色。室内の隙間から茶色の粉が出てきたら、床下を点検する必要があります。
ワタグサレタケ


温暖地を代表する腐朽菌だが、北海道でもすが漏れ雨漏れ箇所で頻繁に見られます。胞子は透明。子実体は白色で無数の穴が開いている。
菌糸束


ナミダタケは自分で、土中より菌糸束で水を運ぶことが出来るため、換気口があっても被害を受けることがあります。
イチョウタケ


子実体にひだのある腐朽菌で家屋腐朽が一番強い。ただし子実体を見つけるのは非常に難しい。
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